ウォッカ入りのソースを使う!?イタリアでは定番のペンネ・アラ・ウォッカとは!?
ロシアのお酒ウォッカを使ったイタリア料理!?日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは特にポピュラーな料理、ペンネ・アラ・ウォッカをご紹介します!
ウォッカのアルコール分を活かした論理派ペンネ料理!
ペンネ・アラ・ウォッカとは、ペンネをウォッカや生クリーム、潰したトマトと玉ねぎのソースであえたパスタのこと。ボリュームを出すためにソーセージなどのお肉や野菜が加えられることもあります。ディスコブームであった1980年代に、ディスコの客に提供されていたことで人気になった料理で、アメリカやイタリアで一躍ブームとなりました。現在ブームは落ち着いたものの、今でもアメリカで人気のある代表的なイタリア料理です。
ウォッカという名前のインパクトから、「味は二の次なんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ウォッカを入れることにはそれなりの意味があります。というのも、トマトと生クリームの組み合わせは油とクリームを分離させることに繋がるため、ウォッカのエタノール成分を乳化剤として使い、分離を防いでいるのだそう。さらに、アルコールを使うことで、水では溶け出さないトマトの旨味成分を引き出すことができるという事情もあるんです。ちゃんと理由があってアルコール成分が使われているんですね!
しかし、明確な起源は良く分かっていないこちらの料理。イタリアのボローニャにあるレストラン「Dante」で発明されたという説、イタリアでの製品普及を目指したウォッカの会社のためにローマのシェフが考案した、コロンビア大学出身のジェームズ・ドッティが生み出した、などの説があります。ただ、「イタリア人の手によって生まれた」ということは確かなようです。
そんなペンネ・アラ・ウォッカが再び人気を得たのは2016年のこと。イタリアの製菓・パスタ組合がこのパスタのレシピを発掘し、ロシアのモスクワで行われた「世界パスタデー」の際、イタリアとロシアの友好の象徴として提案したのがきっかけでした。結果としてこの取り組みは見事成功し、なんとペンネアルウォッカはボロネーゼに次いで、「二番目にネット検索されたパスタ料理」という地位も獲得しました。思ったより名が知られた存在ですね…。
日本のイタリア料理店では中々見かけませんが、とっても美味しいパスタ、ペンネ・アラ・ウォッカ!興味のある方はご自宅などで是非試してみて下さいね!