国際問題に発展!?悪名高いスコットランド料理ハギスって?
その独特な見た目と味は賛否両論!?野生のハギスって何!?
謎多きイギリス・スコットランドの名物料理ハギスを紹介します!
ちょっぴりグロいスコットランド料理ハギス
羊の内臓を胃袋に詰めて茹でたスコットランドの伝統料理ハギス。日本でも時折紹介されることがあるのでご存じの方も多いのではないでしょうか。(余談ですが、私が子供のころ読んでいた青い鳥文庫の本の主人公がスコットランド出身でハギスが紹介されていたのを覚えています。)
ハギスは、茹でた羊の内臓や肝臓、肺などをミンチにし、そこにオート麦や玉ねぎ、刻んだハーブ、牛脂を加え、羊の胃袋に詰めて茹でたり蒸したりして作られます。
味わいは牛脂のおかげで意外とこってりとしており、スコットランドの人々は熱々のハギスにたっぷりのシングルモルトウィスキーをかけて食べるのがお好きだとか。
そしてなんと、スコットランドでは「ハギスのセレモニー」という儀式もあり、詩人ロバート・バーンズが作った「ハギスに捧げる詩」を朗読しハギスを食べるという変わったことも行われているそう。
スコットランド人のハギス愛がひしひしと伝わってきます。
そのグロテスクな見た目と個性的な味からアンチ(?)もそれなりにいるハギス。過去にはアメリカのジョージ・ブッシュ元大統領がエディンバラでの会合に「ハギス料理が出されることを懸念している」とジョークのネタにしたことも。加えて、フランスのシラク元大統領も会合の中で「(ハギスのような)ひどい料理を食べるような連中は信用がならないということだ」と発言したことも有名です。不名誉な形ですがハギスの知名度はある意味抜群ですね!ハギス愛好家たちが暴動を起こして戦争にならずに済んで良かった…。
ちなみに材料として羊の肺が使われているという理由から、アメリカではハギスは40年以上食べるのが法律的に禁止されていたそう。羊を殺す際に胃酸などの液体が肺に入り、衛生的ではないというのが理由です。今でもイギリスからの輸入はできないため、アメリカ国内で肺を入れないハギスを生産しているそうですよ!そこまでして食べなくても!
また、スコットランドには「野生のハギス」伝説が存在しており、「左足が右足より長い」種と、「右足が左足より長い」種の2タイプの「ハギス」がいると信じられているそう。この2タイプのハギスたちは交配はできないものの、仲良く共存しているそうです…。もちろんジョーク交じりの伝説なんですが、なんとスコットランドを訪れたアメリカ人の3分の1の人々は「野生のハギスは実在している」と考えているんだとか!!…皆様は野生のハギス、存在していると思いますか?
このように苦手な人も多い料理ハギスですが、スコットランドではとっても一般的な食べ物。お肉屋さんなどで気軽に購入が可能です。私はレバーなど臓物系が食べられないので好きではないですが、レバー好きの方は食わず嫌いせず是非召し上がってみてはいかがでしょうか!?
なお日本では、Amazonなどで意外と安くハギスの缶詰が購入可能。興味のある方は是非、ご自宅で家族と一緒に試してみるのも良いかもしれません!